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「人工透析」とか｢血液透析｣という言葉をお聞きになった事がありますか？
これは「慢性腎不全」という病気の一般的な治療法で、全身の血液を、回路を通して体外循環させ、その回路に組み込んだ「人工腎臓」で血液を透析することにより、患者さんの日常生活を維持する治療法です。
腎臓の機能が低下すると血液中の老廃物や尿毒素などが排出されず、やがて重篤な症状を起こして生命の危険性が出てきます。このため人工的に血液の透析を行うのが血液透析療法ですが、通常週に3回、一回で4時間の治療が必要です。
慢性腎不全は一度かかると回復しないため、透析治療は一生続ける必要があります。現在患者数は約31万人で、毎年1万人前後増加しています。こんなに多い理由の背景には糖尿病があり、国内の慢性腎不全に至る「原疾患」(原因となる病気)の約半数が「糖尿病性腎症」です。
日本の透析医療は世界最高水準ですが、治療法は他にCAPD（生体の腹膜を利用した透析）、腎移植などがあります。移植は欧米では一般的な治療法ですが日本ではドナーの提供が少なく、多くの患者さんが透析を受けながら順番を待っています。
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